シャーロック・ホームズの冒険 (全41話) The Adventure of Sherlock Holmes
1984年 海外ドラマ 5ツ星 #シャーロック・ホームズ 探偵 推理遺作だったとは...
シャーロック・ホームズの映像化は数あれど、これほど丁寧に、魅力的に撮られた作品もない。ホームズはもちろん、ワトソンも優秀なパートナーとしてのイメージを確立している。じつに素晴らしい。
本シリーズはコナン・ドイルの原作すべてを映像化する予定だったが、1995年にホームズ役のジェレミー・ブレットが心臓病で亡くなったため、18話を残したまま幕を下ろしてしまう。シリーズ後半、体調を崩したホームズが散見されるが、これは役者本人が闘病しながら演技していたためだ。解説書を読んで、ドラマ制作の背景をふまえて見ると、このシリーズがますます好きになる。
それにつけても、このシリーズは素晴らしい。ホームズとワトソンの友情がなんとも小気味よく描かれている。事件がないときのホームズの駄目っぷりも好感がわく。ホームズと出会うなら、まずこのシリーズからがよいだろう。
The Adventures of Sherlock Holmes (1984-1985)
タイトル | コメント |
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01.ボヘミアの醜聞A Scandal In Bohemia |
事件がないときのホームズは寂しそうだね。 |
02.踊る人形The Dancing Men |
暗号解読のシーンはカットされていたのか。 |
03.海軍条約事件The Naval Treaty |
ホームズのだらしなさ、茶目っ気がいい。 |
04.美しき自転車乗りThe Solitary Cyclist |
このころのジェレミーは身がしまっている。 |
05.曲がった男The Crooked Man |
なんとも痛々しい話だ。 |
06.まだらの紐The Speckled Band |
蛇撃退シーンが最後に出てくるとは。 |
07.青い紅玉The Blue Carbuncle |
クリスマスには繰り返し観たいエピソードだ。 |
08.ぶなの木屋敷の怪The Copper Beaches |
ホームズとワトソンの掛け合いがいいね。 |
09.ギリシャ語通訳The Greek Interpreter |
マイクロフトの声がちがう! |
10.ノーウッドの建築業者The Norwood Builder |
レストレード警部がいい味出してる。 |
11.入院患者The Resident Patient |
あんなに資料をまき散らしていいものかね。 |
12.赤髪同盟The Red-Headed League |
モリアーティ教授の発案というにはちょっと。 |
13.最後の事件The Final Problem |
推理らしい推理はないが、印象に残るエピソード。 |
The Return of Sherlock Holmes (1986-1988)
タイトル | コメント |
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14.空き家の怪事件The Empty House |
2代目ワトソン登場。失神させるホームズも人が悪い。 |
15.プライオリ・スクールThe Priory School |
莫大な報酬をもらうホームズ! |
16.第二の血痕The Second Stain |
最後のホームズがすごく楽しそう。 |
17.マスグレーブ家の儀式書The Musgrave Ritual |
窒息した執事が印象的。ホームズはすごい寒がりだな。 |
18.修道院屋敷The Abbey Grange |
痛快に謎を解いていく名エピソード。 |
19.唇のねじれた男The Man with the Twisted Lip |
シェイクスピアを引用するブーンも印象的なキャラだった。 |
20.六つのナポレオンThe Six Napoleons |
レストレード警部を含めたトリオの掛け合いが楽しい。 |
21.四人の署名The Sign of Four |
コンパクトにまとめられていて、エンディングもいい。 |
22.銀星号事件Silver Blaze |
出走ギリギリまで馬を隠しておくのは意地悪じゃね。 |
23.悪魔の足The Devil's Foot |
毒をみずから試すとは、ホームズは異常すぎる。 |
24.ウィステリア荘Wisteria Lodge |
ベインズ警部の意外な有能さに驚かされた。 |
25.ブルース・パーティントン設計書The Bruce-Partington Plans |
マイクロフト再登場! 最初から最後までスマートな展開。 |
26.バスカビル家の犬The Hound of the Baskervilles |
よどみなく展開し、雰囲気もいい。 |
The Case-Book of Sherlock Holmes (1991-1993)
タイトル | コメント |
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27.レディ・フランシスの失踪The Disappearance of Lady Frances Carfax |
なんとも暗~い話だ。ホームズも落ち込んでしまった。 |
29.ボスコム渓谷の惨劇The Boscombe Valley Mystery |
警官はこの事件をどう解釈したんだろう? |
28.ソア橋のなぞThe Problem of Thor Bridge |
依頼人に反省を促した叱責が外れてしまったのが楽しい。 |
31.ショスコム荘Shoscombe Old Place |
謎らしい謎もなく、あっけない。 |
30.高名の依頼人The Illustrious Client |
これまた陰惨な話。阿呆な娘は放っておけと言いたくなる。 |
32.這う人The Creeping Man |
中盤までだるいけど、教授の名演が楽しい。 |
34.サセックスの吸血鬼The Last Vampyre |
さっぱりわからない。このあたりからドラマの質が下がってくる。 |
33.犯人は二人The Master Blackmailer |
実力行使のホームズには違和感があるな。 |
35.未婚の貴族The Eligible Bachelor |
同じくわかりにくい作品。陰惨すぎて、好きになれない。 |
The Memoirs of Sherlock Holmes (1994)
タイトル | コメント |
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36.三破風館The Three Gables |
短編を無理に伸ばしているので、没入しづらい。 |
37.瀕死の探偵The Dying Detective |
これは原作の方がおもしろい。 |
38.赤い輪The Red Circle |
これも話が散逸してしまって、あまり魅力がない。 |
39.ボール箱The CardboardBox |
よくわからなかった。 |
40.金縁の鼻眼鏡The Golden Pince-Nez |
ワトソン抜きのエピソード。しかしマイクロフトには狭すぎる。 |
41.マザランの宝石The Mazarin Stone (with The Three Garridebs) |
ホームズが出ないエピソード。それは最後の挨拶のように。 |
映像化されなかったエピソード 18本
- 緋色の研究
- 恐怖の谷
- グロリア・スコット号事件
- 隠居絵具師
- ライオンのたてがみ
- 株式仲買店員
- 花婿失踪事件
- オレンジの種五つ
- 技師の親指
- 緑柱石の宝冠
- 黄色い顔
- ライゲートの大地主
- ブラック・ピーター
- 三人の学生
- スリークウォーター失踪
- 白面の兵士
- 覆面の下宿人
- 最後の挨拶
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