レビュー  2014年03月25日  に発表された 

シャーロック ホームズ (人形劇)(全18回)
Sherlock Holmes (puppetry)

3ツ星

脚本だけ弱い

人形のデザイン、人形劇でありながらカメラアングルがある映像、舞台を寄宿学校にして、登場人物を生徒や教師などの学校関係者に置き換えたこと、殺人を排除したこと、長編4つすべてを映像化したことは、本当に素晴らしい。
しかし脚本だけ弱い。三谷幸喜が脚本を書いたことで話題になったが、素晴らしいと思えたところにどれほど功績があったか怪しく思う。あるいは三谷幸喜を脚本に書かせたことも、話題作りの一環ではなかったかと疑う。

まずタイトルがいけない

ロバート・ダウニー・Jr主演の『シャーロック・ホームズ』(2009)からナカグロを抜いただけのタイトルは検索しづらい。なぜ『学園ホームズ』とか、『シャーロック学園』にしなかったのか?

ほんわかキャラクターで描く、えぐい学園社会

ホームズに伍する知性として、アイリーン、アガサ、ベインズ、マイクロフト、モリアーティが登場するが、みな位置づけが中途半端だ。とりわけマイクロフトは自分の情欲のため弟を学園から追放する卑劣漢で、身内という設定も相まってストレスになる。マイクロフトは正義じゃないが、弟に対しては真摯であってほしかった。
最終回、ホームズはさしたる目的もなく学園を去るが、中退者を美化するなんて前時代的だ。「将来、ぼくは諮問探偵になる」と決意するだけで十分だし、そうすれば続編もありえたのに。

話題性重視じゃないの?

山寺宏一の演技はうまいが、やはり「15歳のナイーブな天才」というイメージじゃない。『アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル』(2004)と同じく、俳優ばかりキャスティングされているから、役柄のイメージより話題性重視、あるいは制作サイドの事情で配役されたとしか思えない。こういう役こそ新人声優を起用してほしいが、そういう発想はないようだ。

リメイク希望

いろいろ不満はあるが、シャーロック・ホームズを学園に置き換え、殺人を省いた物語に組み替える試みはおもしろかった。原著を知っていれば、くすりと笑えるシーンも多い(もったいない使い方も多かったが)。

プロットが秀逸なので、リメイクしてほしい作品である。

 Googleで「シャーロック ホームズ 」を検索する
 Wikipediaで「シャーロック ホームズ 」を検索する
 IMDBで「Sherlock Holmes 」検索する

コメント (Facebook)

[ASIN] B00TS56HF0
思考回廊 レビュー
シャーロック ホームズ (人形劇)(全18回)