マレフィセント2 Maleficent: Mistress of Evil

2019年 外国映画 3ツ星 #眠れる森の美女 ファンタジー:童話 @ディズニー

「おとぎ話とはわけがちがうのよ」

『マレフィセント』(2014)の続編。オープニングの低空撮影はCGだろうか。シームレスに描かれる妖精や怪物たち。映像表現、すんごい。

オーロラ姫はわがまま。マレフィセントに結婚の許しを求めない。一方的な譲歩ばかりさせて、アルステッド国の非礼は咎めない。マレフィセントの言葉を信じない。自分で残ると言ったくせに、マレフィセントを探すとあわてる。支離滅裂。後悔したのはマシだが、イングリス王妃の前でマレフィセントに怒りを鎮めろと泣き出したのは、さすがに苛立った。そういう局面じゃないだろう。

イングリス王妃は現実的な解として、ジョン国王に毒を盛り、他国の謀略と扇動し、妖精族を虐殺し、戦争をはじめた。完全勝利したとしても、アルステッド国は信用を失う。しかも失敗してる。人間は邪悪だが、ここまで愚かじゃない。これじゃ、おとぎ話の悪役だよ。

フィリップ王子は、自分の国が戦争を仕掛けておきながら、戦うつもりはないと言い出す。母親の責任にするのはいいけど、だったら処刑しないと筋が通らない。
戦争したところで結婚式。司祭は祝福の言葉として述べる。
「私たちの生き方は生まれによってではなく、だれを愛するかによって決まる。」
そのまえに罪を償え。

王妃を殺せなかったのも、政治的な配慮だろうけど、ストレスばかり蓄積する映画だった。

ページ先頭へ