連鎖する通り魔

2008年 社会 政治 時事ネタ 犯罪
連鎖する通り魔

秋葉原で通り魔事件が発生した。

犠牲になった方々のご冥福をお祈りする。とともに、同じような事件が今後も発生するであろう予感に恐れおののく。テレビはどこも特番を組んでいて、犯人の異常性や、犠牲者の無念がクローズアップされている。あるワイドショーは警察の対応を揶揄していたが、5分で身柄を確保した警察はよくやったと思う。これで逃走・潜伏していたら、どうなっていたことか。

再発防止のため、いろんな議論が出はじめた。

  • 秋葉原商店街は歩行者天国の中止を検討している。
  • 町村官房長官は刀剣類や刃物の規制強化を検討する考えを示した。
  • 警視庁はネットに犯行予告を見かけたら通報するよう呼びかけた。

どうにもポイントがずれている。そんな水際で防げるとは思えない。圧力のたまったボンベにフタをするようなものだ。予期せぬところから吹き出すだけじゃないか。

  • 新宿西口バス放火事件(1980年)
  • 池袋通り魔事件(1999年)
  • 附属池田小事件(2001年)
  • 仙台アーケード街トラック暴走事件(2005年)
  • 土浦荒川沖駅無差別殺傷事件(2008年)
  • 岡山駅で少年が無関係な人を突き落とした事件(2008年)

騒ぐだけ騒いで、忘れてしまった。なにも変わっていない。変わったのはボンベのふたが増えただけ。圧力はぜんぜん減ってなかった。
ハインリッヒの法則(1:29:300)によれば、「1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景に、29件の軽傷事故と300件のヒヤリ・ハットがある」そうだが、これを適用すると通り魔予備軍はけっこうな数になる。

では、どうすればいいのか?
それは私にもわからない。
ただ次の通り魔は、頭にビデオカメラを乗せて、実況中継しながら犯行に及びそうな気がする。