警察緊急通報装置(子ども緊急通報装置)をはじめて見た
2012年 東京都:西部 建物:公共施設散歩中、「警察緊急通報装置」を見つけた。
ライトグリーンの支柱に、サイレンと警告灯が乗っている。けっこう目立つ。ピーポくんと「110」の番号があるから、防犯関係のものとわかるが、最初はなんの装置かわからなかった。
黄色いパネルに「つうほうボタン」がある。このボタンを押すと、警察につながって、マイクとカメラで助けを呼べるわけだ。またサイレンの音と警告灯の光で、周囲に注意をうながすのだろう。
※警察緊急通報装置
この通りで暴漢に襲われたり、襲われている人を見かけたら、このボタンを押せばいいわけか。襲われている人は余裕がないだろうから、そうした異常を目撃した人にとって便利だ。自分の携帯電話で通報したり、大声をあげるのは抵抗感があるからね。
なにより、この装置があるところでは犯罪者も犯行をためらうだろう。
はっと振り返ると、そこは小学校の校門前だった。
あぁ、なるほど。
装置の未来を妄想してみる
こんな装置があるとは知らなかった。はじめて訪れた通りだったので、いつ設置されたのかはわからない。私が見つけたのは1つだけだが、おそらく周辺もいくつか設置されているだろう。もし私がこのあたりに住む親だったり、若い女性だったら、装置の場所を覚えておくだろうな。
日本は世界的にも犯罪の少ない国だから、こんな装置はいらない、という意見もあるだろう。あるいは警察の無駄使いもあるかもしれない。しかし私は、あった方がよいと思う。
これから日本は、人口が減っていくし、経済も衰退するから、警官の見回りで地域の安全を守るのは無理がある。そもそも警官を信用できるか、というジレンマもある。
SFが描く未来社会では、市民ひとりひとりにロボットが随行する。ロボットは雑役婦として働き、秘書として助け、ボディーガードとして安全を守ってくれる。うがった見方をすれば、人間はロボットにやんわり監視されているわけで、抵抗感があるかもしれないが、ロボット相手にプライバシーを論じるのもナンセンスだ。このあたり、おもしろいSFネタになる。
いまは立っているだけの警察緊急通報装置だが、やがて手や足が生えて町を巡回するかもしれない。