尖閣衝突 / 新冷戦の到来か

2010年 政治・経済 政治 海外
尖閣衝突 / 新冷戦の到来か

疑問に思うのは、なぜ検察は処分できない中国船を拿捕したか、だ。

沖縄・尖閣諸島沖で中国船ともめることはこれまでもあったけど、拿捕したのは初めて。拿捕すれば外交問題になることは明々白々。ならば検察は政府と連携し、きちんとした証拠で国際世論を味方につけて、粛々と対応すべきだった。恫喝されて白旗を揚げるなんて、最低最悪のシナリオだ。こうなることがわかっていて、なぜ拿捕したんだ?
領土問題を解決したいなら、中国が強くなる前に手を打つべきだった。今ごろになって対立するのは愚かしい。外交が後手後手になっている。

あるいは、すでに目的は達成されたのか?

この事件によって、日中国民のナショナリズムに火がついた。日本でも中国でも、より強硬派の指導者が支持されるだろう。緊張が高まったことで、アメリカは思いやり予算の増額を交渉しやすくなったし、中国も海軍を増強するだろう。

これは新しい「冷戦」のはじまりだ。
日本はグルジアのように、対立の舞台に選ばれたのかもしれない。

強硬姿勢で物事が解決しないことは、20世紀にさんざん証明されている。強大な軍事力をもつアメリカも、イラクやアフガニスタンの問題を解決できてない。なのに、なぜまた繰り返そうとするのか? みんな過激すぎないか?

いま注意すべきは政府より、検察だ。政治色が強くなりすぎている。軍部の暴走も怖いが、検察の暴走も怖いぞ。


■強硬中国、米も目算狂い長期化懸念
(読売新聞 - 09月25日 20:56)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1353511&media_id=20