未来世紀ブラジル Brazil

1985年 外国映画 4ツ星 管理社会

クセのある食材を見事に調理した作品

なんとも救いのない未来だ。
手段と目的が逆転して、人間性がまったく無視されている。
明確な悪も、敵もいない。いるのは人間だけ。
明確な善も、ヒーローもいない。いるとすれば幻覚の中だけ。

悲惨きわまるテーマを、監督はユーモラスに、ふつうの人間でも食べられるように調理している。これをストレートに描いていたら、生臭くて観てられなかっただろう。

一流の料理人の仕事を見たような感じだ。

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