エコーナイト (PS1) Echo Night

1998年 ゲーム 3ツ星 幽霊

霊を倒すのではなく、成仏させる

あらすじ

リチャード・オズモンドのもとに父ヘンリーから手紙が届く。そこには見覚えのない小さな鍵が入っていた。警察から父の屋敷が火事で焼け落ちたこと、父が行方不明になっていることを知されたリチャードが現地に赴くと、小さな鍵は柱時計にはまり、中から赤い本が見つかった。手を触れたとたん、リチャードは1989年の過去に飛ばされる。そこでリチャードは、老人(ウィリアム・ロックウェル)と若者(若き日のヘンリー)が対決する場面を目撃する。
館にもどったヘンリーがパズルを解くと、24年前に消息不明になった豪華客船「オルフェウス号」に飛ばされた。船内には亡霊が徘徊していた。リチャードは正体不明の霊能力者に支援されながら、亡霊たちの心に触れ、成仏させていく。
恋人を残してきた船員、暗がりを恐れる船員、船の未来を案じる船長、酒を飲みたがる船員、互いを思う双子の姉妹、双子に閉じ込められた船員、赤い石の秘密を知る少年、鉱山で死んだ少女、毒を生成した医師、子を探す母親、フィルムをなくした上映技師、殺害現場を見てしまった子ども、主に忠実な執事......などなど、その数は26名にのぼった。
元凶はロックフェル家に伝わる「赤い石」だった。それは運命をねじ曲げる力があったが、代々の所有者は我欲に溺れ、破滅していた。父ヘンリーは、ウィリアムが所有する赤い石を封じようとしたが、逆に魅入られてしまっていた。
リチャードはヘンリーを倒して、船から脱出する。ヘンリーに救いを求めていたウィリアムの孫娘クレアが導いてくれた。

FPSホラーアドベンチャーゲーム。幽霊と戦うのではなく、その声に耳を傾け、成仏させる。難易度は高い。攻略情報を伏せるなら、自力で乗員名簿を作り、船内マップを描き、発言をメモして、年表を編纂するくらいの気合いが必要だ。

雰囲気は好きなんだけど、あまりに不親切。画面は暗くてよく見えないし、幽霊たちには顔がないのに「少年」とか「船員」という表記ばかり。最大の難所は、ブラックジャックの勝敗がエンディングを左右すること。当時は、ほかにゲームがなかったらあり得たけど、いまは無理すぎる。

要素を整理したら、ぐっとおもしろくなるような予感はするが、シリーズ2作目、3作目に比べても、1作目の方が出来がいい。悲しい話だ。

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