[レビュー1959年10月25日に発表された 

日本誕生 The Birth of Japan

ドラマ ファンタジー:剣と魔法
更新日:2012年12月01日(土) 06:24 [Edit]

手軽に学べる182分!

日本神話を映像化した超大作。セットが大きい! エキストラが多い! 屋外ロケのスケール感がたまらない! そして役者さんがすごい。正直、私にわかる人は少ないが、みなさん顔立ちがくっきりして、声がよく通り、目に力があって、動きがいちいち決まってる。

冗長なシーンが多いのは認める。やたらと長い戦闘や舞踏を整理すれば、2時間枠に収まったと思う。ストーリーもいくつかのブロックに分かれているので、三部作にしてほしかった。

3時間にわたる映画鑑賞は疲れるが、見終えたときは達成感があった。そして勉強になった。自国の神話を学ぶ機会は少ないので、本作は貴重な映像教材になる。学者や日本がきらいな人々は文句を言うかも知れないが、平和を愛し、先祖を敬い、この国に生まれたころを誇れる気持ちを養うファンタジーは、あった方がいい。

印象に残った点を挙げておく。小椎命(三船敏郎)が女装したときの目の強さ、語り部の媼(杉村春子)のしわがれた声、大伴建日連(東野英治郎)の憎々しさ、熊曽建・弟(鶴田浩二)の男っぷり、天照大神(原節子)の笑顔、倭建命と須佐之男(三船敏郎)の威嚇ポーズがいいね。特撮も大迫力だ。八岐大蛇の禍々しさ、神罰による洪水と溶岩流、地割れのシーンはトラウマに残りそう。この迫力があればこそ、説得力が産まれる。素晴らしい作品だった。