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[レビュー1987年12月16日に発表された 

Good Morningアルテア

Good Morning Althea

盛り込みすぎ

『ダーティペア』(1985)のヒットが象徴するように、80年代になるとロボットアニメは衰退した。その復権を目指して企画された3本のOVAが、『破邪大星ダンガイオー』、『レリックアーマーLEGACIAM』、『Good Morningアルテア』である。
成功したのは『ダンガイオー』だけで、残りは忘れされれてしまったわけだが、いま思うとロボットのサイズ(大型/中型/小型)、世界観(スペースオペラ/ハードSF/ファンタジーSF)、美少女の性格(受け身/幼女/積極的)と方向性が異なっていて、よいトライアルだった。

『Good Morningアルテア』の世界観はけっこう複雑だが、尺が足りないのか状況説明が足りておらず、いま、どこで、なにと戦っていて、失敗するとどうなるか、成功するとどうなるか、さっぱり理解できない。美少女が魔物(タイプ38)に囚われる展開はファンタジックだが、主人公の迷いは少なく、盛り上がりに欠ける。もうちょいできただろうに。

ロボットはただのパワードスーツで、よく動くわりに見せ場がなかった。勝利の鍵が、ピストルの腕前だったのも拍子抜け。

アルテアは親しみにくい。ツンツンしたかと思えば、地球の流儀でキスして、主人公と恋仲になる。当時16歳の私としては、羞恥心がない美少女はいただけなかった。胸元や腰の斜線、独特な衣装デザインなど、BlackPoint(伊東岳彦)の絵柄を再現しようとした痕跡はあるが、うまくできたとは言えない。

もっとも落胆したのは紋章の力。てっきり紋章の力でロボットを駆動させ、必殺技を繰り出すと思っていたから、あまりの地味さにめまいを起こした。魔法とロボットと美少女の融合。それがテーマじゃなかったのか。

原作漫画にこだわらず、1時間のOVAとして世界観やストーリー、キャラクターを再構築すべきだった。当時、私は『ダンガイオー』をそれほど好きではなかったが、投げっぱなしの『レガシアム』、わけがわからない『アルテア』に比べれば、よい出来だったと言わざるをえない。

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