Wii日記(10) ポリゴンの石頭

2008年 娯楽 Wii ゲーム ダイエット
Wii日記(10) ポリゴンの石頭
嫁の実家に、Wii Fitを贈ることになった。その前に2週間だけ、我が家でも遊んでみることに。Wiiゲームを遊び、Wii Fitで運動してみる。そして3月14日。Wii Fitをはじめて9日が経過。Wiiがなくあるまで、あと5日。

「毎日つづけて、引き締まった体を目指しましょう!」

 Wii Fitのトレーナーは毎回毎回、同じセリフを繰り返す。先日、Wii Fitは人間相手じゃないので気軽と言ったけど、人間でないがゆえに飽きるところは飽きる。しょせんはプログラム。あらかじめ登録されている音声データを、一定の条件で再生しているだけ。出荷時にもっていないものは出せないし、パターン数も多くない。さすがに飽きてきた。

 もちろん、プレイヤーを飽きさせない工夫もあるにはある。ときおり女性トレーナーが休んで男性トレーナーが出てきたり(生理休暇?)、バランス年齢の表示が変化したりと、ちょっとした演出はあるのだが、やはりパターン数は多くない。

 Wii Fitのトレーニングには、あまり理念がない。たとえば私は「太りすぎ」で、嫁は「痩せすぎ」だ。私は体重を減らすために、嫁は体重を増やすためにトレーニングするのに、内容はまったく同じ。同じトレーニングをして、異なる結果が出るとは思えない。プロフィールに応じたアドバイスもないので、自分で調節することになる。やれやれ。

 それからWii Fitは、あんがい操作性が悪い。トレーナーのアドバイスをスキップできなかったり、Aボタンを押さないと進まなかったり、逆に連打するとリトライになったりと、細かいところでストレスがたまる。ふつうのゲームと違ってWii Fitは操作が頻繁なので、けっこう面倒くさい。

 こうした無駄な時間があるため、30分のトレーニングに50~60分はかかる。夫婦2人だと2時間弱だから、22時にスタートすると当日内に終わらないことがある。かといって、晩飯直後や、帰宅直後にはやりたくない。すると早朝にやるか、帰宅や晩飯の時間を早めることになる。生活リズムの改善という意味では素晴らしいが、Wii Fitのテンポが悪いだけなので、これも面倒くさい。

 とりあえず9日目。運動貯金が貯まって、ほとんどの種目を選べるようになった。2週間では無理だが、1~2ヶ月もあれば全パターンを見てしまうだろう。そのとき、ゲームとしては飽きる。それでもなお、フィットネスをつづけられるだろうか?
 もしつづけられるとしたら、フィットネスそのものを好きになったということだ。それは同時に、Wii Fitの卒業を示している。なぜならWii Fitがないとできないフィットネスなどないからだ。

 Wii Fit はフィットネスの入門機であって、長くつづけるものではないのかもしれない。