保険のむなしい需要と供給
2014年 生活 生活 経済 車自動車保険を更新してきた。
2016年に廃車して「運転しない暮らし」にシフトするつもりだが、それまで無保険ってわけにもいかない。いつも書類にサインして返送するだけだが、今回はついでの用事があったので、ディーラーで話を聞いてきた。今後の役に立つとも思えないが、メモを残しておこう。
アシストはどこまで必要?
保険は安心を買うものだが、万が一を考えたらキリがない。今回注目したのは、「おくるま搬送時選べるアシスト」を付加するかどうか。年間で三千円高くなる。これは事故・故障があったとき、レンタカー費用、車両引取費用、緊急宿泊費用、代替交通費用、キャンセル費用を保証してくれるのだが・・・そりゃあ、あれば安心だが、そのくらい自腹を切ってもいいのでは? 旅先で車が走行不能になって、付帯してもろもろ費用が生じるなんて、ありそうでない話じゃん。
しかし嫁は「つけた方が安心」というのでつけた。ここで言い争うと、三千円以上のロスになる。その代わり、嫁に特約の条件を読むことを義務づけた。思い出せなければ意味がないからだ。
思い出せない特約
ディーラーの話によると、特約をつけても思い出せない人が多いらしい。たとえば、「Honda自動車保険あんしんプラン」の基本補償には窓ガラス補償があるが、これを思い出せず、すっぴんで修理に出してしまう人がいるらしい。
私は加入してないが、自動車に乗ってないときの損害補償もあって、日常生活で物品を壊したり、子どもが物を壊したといった不始末に適用されるのだが・・・やはり思い出せない人が多いとか。
そこまで拡張する自動車保険もどうかと思うが、加入して思い出せない利用者もどうかしている。まぁ、需要と供給が成り立っているのか。
みんなで保険会社を支えよう
今回、保険料は5千円ほどアップした。事故があったわけでも、加齢によるものでもなく、ただ単純に保険会社が値上げしたせいだ。
近ごろ保険会社が増えたが、加入者は減っている。すると保険会社の経営は厳しくなるが、倒産できないので、政府の指導によって値上げされるのだ。
ふつう、競合が増えれば価格は下がるものだが、保険は逆らしい。なるほど、それじゃ参入企業も増えるわけだ。より少ない人数で、多くの保険会社を養う。なんだか馬鹿らしくなってきた。
保険の最適化
ディーラーの話によると、同じ保険を複数かける、いわゆる「ダブリ」も多いらしい。保険会社が増えたことと、保険の適用範囲が広がったことが原因だが、自分が加入した保険に頓着しない利用者にこそ問題がある。
そのくせ必要なときに思い出せない、または等級があがるのを忌避して自腹を切っちゃう人も多い。そのくせ保険会社は儲かっていない。どうなってんの?
で、「いろんな保険をまとめて無駄を省きましょう」ってのが、最近のトレンドらしい。困ったことがあれば、1つの窓口に電話すればいい。ああ、そんなCMを見たなぁ。
ディーラーは手続きするだけだから、ざっくばらんに話してくれた。これが保険の勧誘員だったら、もっと切実に訴えられただろう。それこそリアル怪談だ。こわいこわい。
あと2年、無事故を通して、「運転しない暮らし」にシフトしたい。
もうね、乗らないことが一番ですよ。