ボディジャック 楽しい幽体離脱 Body Jack - Tanoshii Yutai Ridatsu (OAV)

1987年 アニメ 2ツ星 恋愛 超能力

濡れ場不要

公開当時、私は16歳。実際に鑑賞したのは23年後。アニメ誌で見かけた宣伝イラストはよかったが、実際の映像はそこまで愛らしくなかった。
原作は当時大人気だった森山塔(山本直樹)。それっぽいと言われればそれっぽいが、らしくないと言えばらしくない。美少女とえっちするのではなく、美少女になってえっちするのは新鮮だが、ターゲットは意識を失うため、ぶっちゃけ「変身」でしかない。これで美少女の意識が残っていたり、好き勝手に身体を使われたことに気づいたりすれば、ぐっとおもしろくなったかもしれない。
おまけにターゲットはタバコを吸ったり、性的にも乱れているため、彼女の内面にも感情移入しづらい。主人公はそのことに戸惑う様子もない。本当の本当に身体目当てなのね。
声優さんはベテランを起用しているが、濡れ場においても男声なので、これまた感情移入しづらい。そうした特殊性を喜ぶ人もいるだろうけど、私には無理だった。
エンディングは演歌調の「夜に泣いて」。妙なところにこだわった、妙な作品だった。

個人的な好みを言えば、美少女になったことの驚きや、彼女の実態を知ったことへのショックなどを描いてほしかったが、こうなるともう濡れ場は必要ないね。いろいろ言いたいことはあるが、なんだかんだで伝説になっている作品である。

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