バタリアン リターンズ Return of the Living Dead III

1993年 外国映画 2ツ星 モンスター:ゾンビ

ただのゾンビ映画。

1作目の登場人物はステレオタイプに見えて、ちょっとずつズラしてあった。「映画で見たのとちがう!」と叫びつつ、映画のお約束に巻き込まれていく。そこにシュールなおもしろさがあった。

3作目の登場人物は徹底的なステレオタイプ。おまけに日常生活に支障が出るほど馬鹿ばかり。主人公カートはトライオキシンの作用を知りながら恋人ジェシーに投与。大惨事を巻き起こしたのに懲りない。軍人でありながら愛情にほだされる父親もゲンナリ。チンピラどもは動物以下。食べる脳みそが入ってない。
ただ店主は盗まれ、撃たれ、蹴られ、ヘッドショットされ、脳みそ食べられ、あわれだった。

あと下水道で遭遇するホームレス・リバーマンは特異。善意コインを循環させようとイイ話をするが、その運命は過酷だった。善行を積んでも死ぬときは死ぬ展開はおもしろいが、意図して演出したものではなさそう。

主人公の恋人ジュリーは死ぬ痛みを自傷行為でまぎらわせ、ヘルレイザーの魔道士のような姿になったが、これは彼女だけの現象らしい。つまり監督は1作目のトラッシュを気に入ったのだろう。だとしても演出が足りない。

ゾンビ麻酔薬は、ゾンビを治療したり破壊することはない。これが有効利用されるかと思ったら、ゾンビと戦うシーンを省略するだけだった。

まー、よくあるB級ゾンビ映画だった。


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