岸辺露伴は動かない (第1期 第1-3話) Thus spoke Kishibe Rohan
2020年 日本ドラマ 4ツ星 ホラー 幽霊 超能力 @荒木飛呂彦原作を忘れて楽しめる!
『岸辺露伴は動かない』は初連載時から読んでいる。『ジョジョの奇妙な冒険』本編に盛り込めなかったネタを披露しているようだ。こういう捨てるには惜しいネタを処理できる場があるのは、よい。たとえば『ジョジョリオン』の『ミラグロマン』あたりは、『岸辺露伴は動かない』でやるべきだった。
裏を返すと、『岸辺露伴は動かない』のネタはムチャクチャだ。そのすべてを岸辺露伴が対処するから、ヘブンズ・ドアの能力もムチャクチャになったが、まぁ、べつの世界線と割り切っているから気にしない。著者のあとがきにもあったが、独立した短編にするより、岸辺露伴を絡めるほうが魅力的だから。
『岸辺露伴は動かない』のOVAも見ているが、まぁ、良くも悪くもない。もともと原作がムチャクチャだから、おもしろいエピソードになるはずもないが、ピクチャードラマ以上のクオリティに仕上がっている。
さて、実写版である。
- 第1話「富豪村」
原作テイストをうまく再現している。おほー、悪くない。
- 第2話「くしゃがら」
ジョジョに出てくる異常者は漫画でもきついが、実写だと強烈。こわい。そんな志士十五をひょうひょうといなす岸辺露伴がかっこいい。スタンドらしさ、ジョジョらしさを離れ、実写版ならではの緊迫感がおもしろい。
- 第3話「D.N.A」
原作よりおもしろい。ちゃんとドラマになってる。いいじゃない。続きを見たいぞ!
高橋一生の岸辺露伴は、原作に似ているかどうかを離れ、独自の魅力を獲得した。その魅力を引き出すシリーズ構成も秀逸。変なやつだが、たよりになる。彼がどう対処するか見たくなる。よいシリーズだった。