超獣機神ダンクーガ (全38話) Dancougar - Super Beast Machine God

1985年 アニメ 3ツ星 ヒーロー ロボット

スーパーロボットの復活

久々のロボットアニメに興奮しながら見ていたが、どうにも勝手がちがう。敵はいかにも悪党ぽい外見で、いかにも悪党っぽい作戦を展開する。対する獣戦機隊は喧嘩ばっかりしているが、熱い血潮で体当たりする。つまり本作は、『ガンダム』を始祖とするリアルロボットの系譜ではなく、『マジンガーZ』や『コン・バトラーV』に近いのだ。SF的、ミリタリー的に、よりリアルなものを求めていたので、がっくり肩を落としたが、八尾一樹の絶叫で盛り上がり、あんがい楽しめた。

美形幹部シャピロの扱いが中途半端だった。自信家でとびきり優秀なのに、いっつも負けている。獣戦機隊との相性が致命的に悪いが、シリアスキャラなので笑えない。強さを証明できないまま、露出率はあがっていく。いつシャピロの地位が崩れるか、ダンクーガの戦闘よりそっちの方が心配だった。沙羅はこいつのどこに惚れたんだろう?

私の中で「卒業した」と思っていたリアルロボットアニメも、作り方を工夫すればまだ楽しめることがわかった。いいじゃない、熱血もさ。本作が与えてくれた気づきは大きかった。

ページ先頭へ