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[レビュー2007年08月31日に発表された 

狼の死刑宣告

Death Sentence

見どころはカメラワーク

法で裁けぬ悪党どもに、際しを奪われた男が怒りの鉄槌を下す──。ありふれたプロットだが、主人公が投資会社の副社長という点が新しい。リスク計算に長けた男は、どんな復讐劇を見せるだろう? それを知りたくて鑑賞していたが、直線的な復讐だったので拍子抜けした。返り討ちにあうリスクを想定して、有毒なガスを充満させるくらいの準備はほしかった。

ギャングのボスは主人公に、「その姿、俺達と同じだぜ」と指摘する。復讐の虚しさを訴えるシーンだが、主人公が沈黙したため、今ひとつ切れ味が弱い。「クズを殺すため、おれもクズになった。おまえを殺して、おれも死ぬ」くらい言ってもよかったと思うが、どうだろう。

ストーリーは弱いが、カメラワークはよかった。ケビン・ベーコンが髪を剃り上げる時の回転や、銃の説明書を読んで練習するシーンは、短いかながらも鮮烈な印象を残す。でもまぁ、そこだけなんだよね。『SAW』を世に送り出したジェームズ・ワン監督であれば、もうちょい踏み込んでほしかった。

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