エンド・オブ・ザ・ワールド (渚にて) On The Beach
2001年 外国映画 3ツ星 文明崩壊後あまりに長い
小説『渚にて』(1957)の、二度目の映像化。第三次世界大戦のキッカケは、原作はソ連による中国侵攻だったが、本作は中国による台湾封鎖に置き換えている。リアリティがあって、ぞっとする。放射能が伝染病のように扱われていることや、放射線障害の症状がおかしいところは旧作と同じ。まぁ、科学的正確さはあまり重要じゃない。
本作は登場人物の日常をていねいに描いている。しかし度が過ぎて眉をひそめるシーンも多い。とりわけ科学者は横柄すぎる。望みを捨てるのは勝手だが、がんばっている人を邪魔してほしくない。
「初めてのことだから、独りでうまく死ねる自信がないの」と呟く姉や、
「意味をお与えください」と祈る艦長はよかった。
しかし195分は長かった。
終末もの/心地よい破滅
- 1959 渚にて ... 原点。いささか駆け足。
- 2001 エンド・オブ・ザ・ワールド ... ていねいに描いているが、長い。
- 2012 エンド・オブ・ザ・ワールド ... 「渚にて」とは別物。コメディ要素あり。