新・必殺仕事人 (全55話) Shin Hissatsu Shigotonin

1981年 日本ドラマ 4ツ星 #必殺 時代劇

黄金チーム、結成

世の中は行くな戻るな居座るな 寝るな起きるな立つな座るな 生麦生米生卵 どじょうニョロニョロ三ニョロニョロ 合わせてニョロニョロ六ニョロニョロ 尻尾押さえりゃ頭が逃げる 頭押さえりゃ尻尾がはねる とかくこの世は悪党ぞろい 悪人ヒョコヒョコ三ヒョコヒョコ 四ヒョコ五ヒョコ六ヒョコ七ヒョコ八ヒョコ九ヒョコ十ヒョコ...ええい面倒くせい 殺っちまえ!

声:古今亭志ん朝

私が必殺シリーズを見始めたのは『必殺仕事人IV』(1983)あたりで、『新・必殺仕事人』は再放送でちらちら見たくらい。2016年、ニコ生で鑑賞するが、思っていた以上におもしろかった。

裏稼業に手を染めた人間の宿命として、いずれは三尺高い木の上で死ぬ。その日を先送りするため、たとえ仲間でも切り捨てる。

表と裏、コミカルとハード、その対比がかっこいい。

本作において三味線屋・勇次が合流し、中村主水、加代、秀、勇次、おりくの黄金チームが結成される。しかし最初からチームだったわけじゃない。嗅ぎ回る加代の指に糸を絞め上げる勇次。そこへやってきた秀との対峙。子供あっちの声。めちゃくちゃかっこいい。

その後も勇次&おりくは別行動だったが、おりくが不在がちになり、気がつくとチームになっていた。山田五十鈴さんのスケジュールの問題かもしれないが、自然な成り行きがよかった。

勇次はスーパーマンだが、じつはマザコン。とはいえ、おりくは実の母親ではない。この微妙な関係はもっと茶化していいと思うが、そうさせない佇まいが勇さんの魅力といえる。

藤田まことは当時48歳。江戸時代なら絶望的だが、まだ跡継ぎをつくれる若さがある。シリーズ後半になると、せんとりつのいびりに救いがないが、このころは「子どもさえできれば」という期待感がある。また特定の浮気相手もおらず、誠実さが伺えるのもいい。

第13話から田中様が登場。「これだよこれ!」と歓喜してしまった。次々にキャラクターが揃って、おもしろくなっていく。何年もつづくと思ってないから、ちゃんとドラマが動いてる。ぐんぐん昇っていくシリーズを見る興奮があった。

ページ先頭へ