タンタンの冒険 / ユニコーン号の秘密 The Adventures of Tintin: The Secret of the Unicorn

2011年 外国映画 4ツ星 宝探し

映画の歴史が変わりそう

まず技術的な話。
漫画を映画化するときは、背格好が近い役者を探して、似せるようメイクするが、限度があるし、役者のイメージに引っ張られることも多い。しかし3Dキャラクターをここまでリアルに描けるなら、役者探しの苦労はない。撮り直しも簡単だし、歳をとって似合わなくなることもない。さらに技術が進歩すれば、実在する役者、死没した役者を復活させることもできる。役者は演技する人じゃなく、まさにキャラクターになる。恐ろしいことだ。

次いで物語について。
特別な能力や系譜をもたない主人公が、みずから望んで冒険に突っ込んでいく展開がたまらない。冒険への入り口が、日常にあるのもいい。次から次へと振りかかる苦難を、タンタンは知恵と勇気、そして運で乗り越えていく。ハラハラしっぱなしだった。

ストーリーは複数のエピソードをつなぎあわせたため、いささか無理がある。オムニバス構成にしてほしかった。いずれにせよ続編を見たくなる。

徹底的に娯楽映画だが、おもしろかった。

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