サンダーバード(映画) Thunderbirds

2004年 外国映画 2ツ星 ヒーロー

大人も楽しめるサンダーバード……ではなかった

人形劇なのに、リアルな動き。子ども向けなのに、練り込まれたデザイン。アクションの目的は「救助」……。その完成度の高さに全世界の子どもが驚喜したサンダーバード。その名作を現代によみがえらせるにあたって、なにをコンセプトにしたのか? 内容は明らかに子ども向けで、メカもキャラもデフォルメされている。「よく再現したなぁ」と感心はするが、鑑賞後に残るものはなにもない。人形劇より、表情に乏しい気がするよ。

難しい注文だが、昔のファンを意識することなく、現在のセンスで新作すればよかったのだ。1960年代に比べ、国際情勢の見方もだいぶ変わった。なぜ国際救助隊が必要なのか? なぜ正体を隠しているのか? 子どもが単に「かっこいい」と憧れるだけでは物足りないよ。

結局のところ、オリジナルのブランドがなければ見るところのない映画だった。

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