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[レビュー1984年12月15日に発表された 

Wの悲劇

W's Tragedy

真実は舞台の上だけ

女優の素質は先天的なものではなく、舞台という特殊な環境が生み出すようだ。薬師丸ひろ子の演技は素晴らしく、同じセリフでも前半と後半で芯の強さが異なっている。そして気がつけば、後戻りできない世界へ。

現実では言えない秘密を、舞台の上でしゃべっている。こんな舞台が上演されたら、誰もが真犯人を指さすだろう。ありえない状況設定だが、三田佳子の存在感が物語に説得力を与えている。ありえないなんて、ありえない。

傷害事件のあと、舞台はどうなったんだろう? 主人公(薬師丸ひろ子)はチャンスをモノにできたのか、大女優(三田佳子)は舞台を降りられたのか、そして優男(三田村邦彦)の末路は? まぁ、そのへんは蛇足か。

薬師丸ひろ子は「角川三人娘」と呼ばれ、大々的に売り出されていた時期だが、本作はアイドル映画ではない。

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