レビュー  1984年06月16日  に発表された 

必殺! THE HISSATSU
Hissatsu: Sure Death

3ツ星

サービス満点の劇場版

ストーリーの骨子は、仕事人の裏切り者である庄兵衛と六文銭一味との対決。話があっちこっちに飛んでややこしいが、基本がシンプルだから困らない。
出店の賑わいの中、姿を見せず依頼内容を聞くシーンがかっこいい。また蝶々の朝吉が魅せる紙吹雪、女の子と隠れんぼしながら会話する庄兵衛、御輿担ぎの喧騒で始末される仲間、主水は殺し屋と知らされ動揺するせん......。前後のストーリーは忘れても、脳裏に焼き付くシーンが多い。美しく、哀しく、こわい。

主要メンバー(主水、秀、加代、順之助、勇次、おりく)に加え、さまざまな助っ人が登場する。後半は殺しの技のオンパレードで、時代背景も物理法則も無視して、かっこよさを追求する。六文銭一味を華麗に葬っていくのは痛快だった。順之助が除外されたのは、スケジュールの問題かな? ちょっとかわいそうだが、翌年、『必殺! ブラウン館の怪物たち』(1985)につながったのはよかった。

庄兵衛がおりくに「男にしてもらった」と嘯いたり、死地に赴く主水がりつの身体を求めたり、生々しいシーンもあるが、これも必殺シリーズの魅力だった。しかし最後に出てくる水中船(潜水艦)で一気に萎えた。この悪い癖が、必殺シリーズを終焉に導いたと思う。

必殺シリーズ黄金期のスタッフとキャストが、精一杯のサービスを盛り込んで、ごちゃごちゃになってしまったが、それでも魅力ある一本だった。

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