エンタメ係数

2007年 政治・経済 ゲーム スーパーにて 友人A
エンタメ係数

家計の消費支出に占める娯楽費の割合を、私は「エンタメ係数」と呼んでいる。

もちろんこれは「エンゲル係数」のもじりだ。
一般に、エンゲル係数が高いほど生活水準が低いとされる。月給100万でも飲食に98万かかるなら、係数は98と高くなる(余剰資金がない=生活水準が低い=貧しい)。逆に月給20万でも飲食費を4万に抑えられるなら、係数は20と低くなる(余剰資金がある=生活水準が高い=豊か)。
エンゲル係数は長らく、豊かさを測る指標として使われてきた。

しかし現代は、ちょっと事情が変わってきた。
現代人は飲食より娯楽を優先させる傾向があるからだ。ここで言う娯楽費には、漫画やゲーム、CDなどの代金、映画館やカラオケ、レジャーなどの遊興費、携帯電話やインターネットなどの通信費が含まれる。どれも、生きていくために絶対必要なものではないが、なかなか削ることができない(と思い込んでいる)費用である。

私の周囲には、エンタメ係数が高い人が多い。
彼らは、収入から生活費(食費や家賃)を差し引いた残りを娯楽に使うのではなく、まず娯楽に使った残りで生活している。とある友人は、家賃を滞納したり、ガスを停められても、欲しいアイテム購入を控えなかった。そのくらい娯楽が生活の大きなウェイトを占めているのだ。
ちなみにエンタメ係数120は、娯楽のために借金していることになる。

エンタメ係数が高い人は、せっぱ詰まっているかもしれないが、貧しいとは言い切れない。
日々の暮らしや将来のことなど考えず、ひたすら自分の好きなことにお金をつぎ込めるのは、ある意味、幸せなことかもしれない。

2斤のパンを持っていたら、ひとつを売ってヒヤシンスの鉢植えを買うでしょう。
私の魂の糧として
コーラン

そう、1つを売るのはいい。
しかし2斤とも売ってヒヤシンス(娯楽)を買ってしまうのはどうかと思う。

※この日記を読んでいないであろう友人Aに捧ぐ