たくさん買えばオトクか?
2012年 生活 スーパーにて 生活
たくさん買うのと、ちょびちょび買うのは、どっちがオトクなんだろう?
常識的には、たくさん買う方が安い。ショートケーキの1カットよりホールまるごと。ジュース1本より箱買い。洗剤はリットルよりガロンで。雑誌も年間購読が割安だ。なぜなら、たくさん買ってくれる方が生産者にとって都合がいいので、価格的に優遇しているわけだ。
裏を返せば、ちょびちょび買う客は好ましくない。たとえば業務用30人分カレーとちょい食べ0.5人分カレーを比べれば、小さい方が小分けする手間がかかり、運搬や陳列にスペースがかかり、在庫調整が難しく、保存にもコストがかかる。
たくさん買う方が割安に、ちょびちょび買う方が割高になるのは、当然と言える。
しかしショートケーキを1ホール買ってきても、食べきるのはたいへんだ。飽きちゃったり、駄目にしちゃうと、損失は大きい。
「もったいない」と無理して食べても、健康によくないし、幸福にもなれない。なにより、「食べきったからOK」と錯覚する恐れがある。「もったいない」の罪は、食べきれない量を買ってしまったことに起因するから、無理して食べても許されないのだ。
とはいえ、「ごめんなさい」と詫びても、食べ物を廃棄するのはつらい。「もったいない」の罪は、そう易々と赦されない。だから、食べきれない量を買ってはならない。
たくさん買うことのデメリットを挙げてみよう。
- 無理して食べてしまう。
- 必要な量より、割安な量を買ってしまう。
- 食べきれない分を冷凍したり、後回しにするため、鮮度が失われる。
- 買ってきたものを処理する献立になりがち。
- あると食べてしまう。
- 買い物の回数が減り、出不精になる。
こうして見ると、ちょびちょび買う方がオトクに見えてくる。買い物の回数が増えても、それだけ新鮮なものを買えると思えばグッド。なにより、買い物時間を惜しむほど多忙でもない。
本当に必要な分だけ、ちょびちょび買う。
今日と明日はいいが、明後日の献立は考えない。
足りないと困る場合より、余って困る方を心配すべし。
と、頭では理解できても、実際の買い物現場では迷っちゃうよね。たとえば、ごまドレッシングの小ボトルと大ボトルがあって、大ボトルが割安だとする。しかし大ボトルの値段で、ごまドレッシングと和風ドレッシングの小ボトルが買えるなら、どうする?
どっちがオトクで、どっちが幸福になれるか?
悩みたくないから考えるのに、考えるほど悩んでしまう。