[ゲーム] インフラエンジニア双六 / 笑える人は幸福だ

2012年 科技 ゲーム:非電源 社会
[ゲーム] インフラエンジニア双六 / 笑える人は幸福だ

 『インフラエンジニア双六』という同人ボードゲームをご存じだろうか?

 『インフラエンジニア双六』は人生ゲームような双六で、SEが日々遭遇しがちなイベントが盛り込まれている。元ネタはTiwitterで盛り上がったハッシュタグで、サークル サーバ擬人化ユーザ会がボードゲームとして作成した。冬コミ(C81)で頒布されたときは、開場36分で完売したそうだ。

 ルールを説明しよう。
 選べる職業は4つ(フリーランス、クラウドエンジニア、システムエンジニア、ウェブエンジニア)。それぞれ給与体系と選択できるルートが異なる。スタート時の所持金は10万円で、SAN値は5。サイコロの出目だけ進んで、イベントを消化する。

  • 勉強会に参加し最新技術を身につける。SAN値が1アップし、3マス進む
  • 会社で検証環境を作ってくれないので自宅で作って勉強する。10万円減る
  • 異性といい感じになりクリスマスの約束したが、障害対応のためキャンセル
  • 検証環境と間違えて本番でテスト実施。サイコロを振って6ならバレない
  • ググればわかる程度の質問なのに裏付けがほしいとサポートに問い合わせ。SAN値1減
  • ラチが明かないプロジェクトだが、顧客と直接話して用件を理解。3マス進む

 SAN値(サンち)は精神的な耐久力。過労や恐怖で減っていく。SAN値がゼロになったら、農家ゾーンで回復させる。ゴール直前で心が折れて農家に行く、なんてケースもあるようだ。
 そういえば正月に旧友から年賀状をもらったんだけど、「職場にいたら殺されると思い、農家になりました」って書いてあった。うわぁ......。

 プレイヤーはインフラエンジニアの卵としてスタートし、「見習いゾーン」、「エンジニアトラック」、「SEトラック」、「デスマゾーン」を乗り越え、「ご褒美ゾーン」を抜けてゴールする。
 恐るべきはデスマ(デスマーチ)ゾーンで、SAN値が減るイベントばっかり。

  • 夜中にクラスター切り替え試験を実施し、両系とも上がらず。SAN値2減
  • 徹夜明けで虹彩認証が通らない。1マス戻る
  • 詳細設計書から基本設計書を書き起こす。SAN値1減
  • 作業中に顧客から差し入れ! SAN値1アップ
  • KVMが切り替わっていない事に気が付かずサーバ初期化 SAN値1減
  • 同僚がついに失踪。それでも2マス進む

 ちょっと欲しくなるね。プレイした人の感想を読むと、ゲームバランスが粗いそうだ。まぁ、ゲームそのものを楽しむより、話のネタだよね。奥さんとプレイすれば、インフラエンジニアの実情を理解してもらえるだろう。
 あははと笑いながらプレイできる人は、幸福だ。

 それから所持金とSAN値の記入は面倒そうだ。このゲームを買うのはIT系が多いだろうから、紙とペンによる情報管理はわずらわしいだろう。

 ん? iPhoneアプリにしたら売れるんじゃないか?