[レビュー1979年01月01日に発表された 

ジュラシック・ジョーズ Up from the Depths

動物パニック 動物パニック:サメ
更新日:2020年08月31日(月) 03:51 [Edit]

「怪物の餌になるのはごめんだ」→餌にする

あらすじ

ハワイのリゾート地に巨大サメがあらわれ、次々に人を襲う。利益重視のホテルオーナーは事実を黙殺したが、隠しきれなくなると、「あれは魚」と言い張ってサメ捕獲イベントを開催。馬鹿な観光客が海に押し寄せるが、学者カップルがサメを爆破して終了。

古い映画だから微笑ましく見えると思ったら、おおまちがい。第一にサメがまったく出てこない。影さえ見えない。接近する雰囲気があっても、襲われる瞬間はカットされ、死体もない。なにが起こったのかは各自で想像するしかない。サメを爆殺するクライマックスでさえサメが映らない。
サメ映画の元祖、「ジョーズ(1975)」も極力サメを映さず恐怖感を盛り上げているが、あれとは次元が異なる。フィルムが途切れたように唐突で、わけがわからない。
サメのオブジェは作ってあるらしく、ときどき映るが、これがまたテンションを下げる。サメに見えないし、なんもしないからだ。要するにサメを動かしたり、爆破したり、人を食うシーンを作る手間を惜しんだのだろう。

サメ以外のシーンもうざい。主人公らしき学者カップルは存在感がなく、ほかの観光客はむやみに個性派の変態揃い。現在地もわからないグラビアアイドルとか、日本刀をふりまわす中年男とか、ひたすら後ろ向きに歩く潜水夫とか。こう書き出すとおもしろそうだが、そんなことはない。

唯一おもしろかったのは最終決戦。かじられた教授は自分を海に捨てないでくれ、「怪物の餌になるのはごめんだ」と懇願するが、わずか5分後、主人公たちはサメをおびき出す餌にするため、教授の死体に爆弾をつけて海に放り込む。いちおうヒロインが「ひどい」と訴えるが、止めるわけではない。ここだけ笑ってしまった。

2016年、ニコニコ動画で鑑賞。2012年公開の「ジュラシック・シャーク(原題:JURASSIC SHARK)」と邦題が似ているが、まったく関係しない。見比べると、33年で人類が進化しなかったことがわかる。

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