[レビュー1997年01月17日に発表された 

ネゴシエーター METRO

交渉人 刑事・警察
更新日:2009年06月19日(金) 21:25 [Edit]

なにもかも中途半端で、むやみに重い

タイトルとは裏腹に、ぜんぜん交渉してない。最初から最後まで、交渉で事件が解決したことがない。撃ち合いこそが、アメリカ流の交渉なのか? そしてなぜ狙撃手が交渉術を学びたがるのか? 訓練シーンは面白かったけど、それが役に立つこともない。交渉術の実効性が疑われるよ。
まぁ、『ネゴシエーター』は邦題だけど、原題の「METRO」も意味不明。メトロって、あの路面電車のことかな? タイトルにするほど重要とは思えないけど。

エディ・マーフィの刑事ドラマなので、気軽に見られると思っていたが、やたらと重い。
「あの世界じゃなくて、あなたの世界。あなたの一部!」
殺戮のあとはセックスに燃えるエディを心配する彼女が痛々しい。そして彼女自身も犯罪に巻き込まれ、ギリギリの生を得る。これで彼女もエディの気持ちを理解して、犯罪都市でいっしょに暮らしていくのか、それとも犯罪を忌避して遠くへ去るのか? そのへんも描かれない。

絶望的なのは、犯罪者が自由すぎること。あれだけの罪を犯しておきながら、保釈金で出てこられるし、刑務所内から犯罪を指示できるし、いざとなれば脱獄できる。それ以前に刑期が10年ってのも驚く。これじゃ刑事の仕事なんて、いつまでも修理できないパイプの穴ふさぎみたいなもんだ。

エディ・マーフィはがんばっているけど、この脚本ではどうにもならないよ。

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