ゴルフ場殺人事件 / アガサ・クリスティーの謎解きゲーム #07 Le crime ne paie pas / Les Petits Meurtres d'Agatha Christie 2
2014年 海外ドラマ 3ツ星 刑事・警察 推理 @アガサ・クリスティ原作:アガサ・クリスティ、なの?
『アガサ・クリスティーの謎解きゲーム』はフランスのコメディ・ドラマシリーズ。本作が最初に見た1本。『ゴルフ場殺人事件』を原作にしているが、原型をとどめていない。キャラクターも事件の状況も、展開もちがう。
制作陣は事件や推理より、レギュラーたちのドタバタを見せたいようだ。つまり事件はなんでもいい。そうとわかれば、肩の力を抜いて楽しめる。珍妙なポワロやヘイスティングスを出さないところは、むしろ好感がもてた。
笑えない敵
原作ではジロー刑事がポワロと対立するが、本作では内務調査班のプティポンが、ロランス警視に汚職の容疑をかける。プティポンは証言を誘導し、さしたる証拠もないまま警視を逮捕して、新聞で名誉を失墜させる。事件解決にも、真実にも、社会正義にも興味はない。おまけにマルレーヌに欲情し、強引に唇を奪おうとする。劣勢になると、ロランス警視を背後から棒で殴りける。いいところがまったくない。
ドラマは「愛嬌ある人物」として描いているが、許されない悪人だろう。見ていて不快になった。フランス人は彼の挙動に笑えるのだろうか?
フランスも工夫してる
惨殺死体にぼかしが入っていた。日本放映時につけられたものだろうか? アングルを工夫するより、いいアイデアかもしれない。
個性的な美女2人、どちらも能天気
新聞記者アリスは取材先の店でウェイトレスになり、バニーガールになり、歌まで歌う。やりすぎな気もするが、これも個性か。警視にバカにされても気にした風もないのは、おもしろい。
秘書アリスは背が高く、おっぱいが尖っている。頭は弱いが、けなげ。警視を細かく観察・記憶しており、ストーカー気質が見え隠れするのもよかった。
ほんとに事件はおざなり
ロランス警視は留置所から謎を解くと宣言するが、果たされないまま終わった。後先考えずに行動するタイプらしい。それは制作スタッフの好みか。
真犯人は、父親を憎む娘。これはドラマ的に重要な要素と思うが、さらりと流されてしまった。うむ、そういうシリーズなのね。
アガサ・クリスティ | |
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ポワロ | |
デビット・スーシェ (David Suchet) | |
ピーター・ユスティノフ (Peter Ustinov) | |
声:里見浩太朗
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ミス・マープル | |
マーガレット・ラザフォード | |
アンジェラ・ランズベリー | |
ヘレン・ヘイズ | |
ジョーン・ヒクソン | |
ジェラルディン・マクイーワン | |
ジュリア・マッケンジー | |
声:八千草薫
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ゆっくり文庫 | |
奥さまは名探偵 | |
ほか | |
検察側の証人 | |
そして誰もいなくなった | |
ほか |