レビュー  2006年04月02日  に発表された 

満潮に乗って / 名探偵ポワロ #57 (デビット・スーシェ主演)
Taken at the Flood / Agatha Christie's Poirot #57

4ツ星

「愛は、しあわせよりも大きいから...」

あらすじ

大富豪のゴードン・クロードの屋敷でガス爆発が起こり、クロード氏と使用人たちが死亡。若くて美しい未亡人(ロザリーン)が莫大な遺産を引き継いだが、高慢な兄(デビット・ハンター)が財産を管理したため、浪費家ばかりの一族は屈辱にまみれた。

ロザリーンの前夫、ロバート・アンダヘイが生きていれば、ゴードン・クロードとの結婚は無効になる。ポワロはアンダヘイの捜索を依頼される。

ほどなくアンダヘイの友人を名乗るイノック・アーデンが現れるが、殺害されてしまう。警察はイノックこそがアンダヘイで、脅迫されたデビットが口封じで殺したと考えるが、証拠はなかった。一方、デビットも自分のアリバイを証明できなかった。

デビットの吹き替えが大塚明夫さんで、横柄な態度がめちゃくちゃハマってた。ポワロを呼び捨てにしたことで、「この男の破滅を見たい」という暗い情熱が燃える。ところがイノック・アーデン殺しについて、デビットは無罪。ポワロは私情に流されず、冷静に推理した。そして事件の本題が明かされ、驚いた。なるほどね。小さな違和感が一気に解消され、痛快だった。

また本作はラブロマンスでもある。リンはクロード一族でありながらデビットと敵対できず、魅了されていく。物語のスタート時は純朴な農場主(ローリイ・クロード)と結婚寸前だったため、唐突な心変わりに驚かされる。デビットとリンはいつ、愛を育んだのか? デビットは妹とリンを天秤に掛けられるのか? いろいろ消化不良だが、リンの吹き替えが田中敦子さんだったので、細かな疑問は吹っ飛んだ。声優の存在感は大きい。

このドラマは原作からだいぶ改変されているそうだが、これはこれで悪くない。ただ翻案するなら、もうちょいわかりやすくしてほしい。冒頭の少佐の説明は唐突だし、ガス爆発でロザリーンを知る人間が死んだこともわからない。ミステリーとしてみると、フェアと言えないな。

 Googleで「満潮に乗って / 名探偵ポワロ #57 」を検索する
 Wikipediaで「満潮に乗って / 名探偵ポワロ #57 」を検索する
 IMDBで「Taken at the Flood / Agatha Christie's Poirot #57」検索する

コメント (Facebook)

[ASIN] B009DEMFAW
思考回廊 レビュー
満潮に乗って / 名探偵ポワロ #57 (デビット・スーシェ主演)