レビュー  2006年03月26日  に発表された 

葬儀を終えて / 名探偵ポワロ #56 (デビット・スーシェ主演)
After the Funeral / Agatha Christie's Poirot #56

3ツ星

だれにも気づかれない女の大博打

あらすじ

資産家のリチャード氏の葬儀が終わった。その遺言状公開の席上で、リチャードの妹コーラが「兄さん、本当は殺されたんでしょう?」と発言し、騒然となる。
翌日、その言葉を裏付けるかのように、コーラが無惨に殺された。

遺産相続をめぐる一族の確執。生意気、嫌味、地味、偽善、尊大、献身、孤立と、ストックキャラクターが勢ぞろい。全員が虚偽の証言をしている。依頼人である弁護士も無関係とはいえない。定番の状況設定だけど、やはり複雑で混乱する。

犯行の動機は金だが、その奥には自分の知性が正当に評価されないことへの不満があったようだ。「コンパニオンの顔などだれも見ない」と言うが、ポワロは気づいた。5千ポンドの意味も、絵画の価値も理解してくれた。「わかってくださるのね」「自由で、独立して、だれに使われるのでもない」「ティーショップがダメになったら、あとはどうだっていい」 犯人は、ポワロに気づいてもらえたことを誇りに絞首台に登るだろう。
気づく人は気づくが、気づかない人は気づかない。アネバシー家の人たちは自分のことしか考えず、身近な人への思いやりに欠けていた。事件は解決したが、彼らも反省すべき点は多い。

トリックとしては、犯人がリチャードの死に疑惑を向けさせる理由がわからない。コーラを殺したことで「事件」になったが、そのせいでポワロを呼び寄せてしまった。怪文書くらいで十分だったのではないか? なにか見落としちゃったかな?

ところで劇中、ポワロは今までに二度ほど間違いをしたことがあると言うが、どれとどれだろう? 無性に気になる。

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葬儀を終えて / 名探偵ポワロ #56 (デビット・スーシェ主演)