レビュー  2003年12月14日  に発表された 

五匹の子豚 / 名探偵ポワロ #50 (デビット・スーシェ主演)
Five Little Pigs / Agatha Christie's Poirot #50

4ツ星

まさに回想の殺人

あらすじ

ポワロは令嬢ルーシーに依頼され、14年前の事件を再調査することになった。
ルーシーの母キャロラインは、夫アミアスを毒殺したことで有罪判決を受け、死刑に処されていた。キャロラインが犯人でないなら、その場にいた5名の誰かが真犯人である。ポワロは1人ずつ話を聞いて、過ぎ去った事件の真相を組み立てていく。

おもしろかったから、原作を読んだ。比べると、ドラマで削られたところが惜しまれる。ルーシー(原作ではカーラ)が依頼した心情を、なぜ削ったのか? ほかにも細かな機微が省略され、「フィリップは同性愛者だった」という翻案が加えら得ている。これだとフィリップがエルサに求婚したくだりが不自然になる。意図がわからない。
アミアスの絵はちゃんと見せてほしかった。そりゃ、原作ファンはイメージのギャップに面食らうだろうが、アミアスの画家としての才能と情熱を、視覚的に示すことができた。難しいとは思うが、用意してほしかった。

過去の回想をセピアトーンにして、手ブレする一人称視点で描いたのはおもしろい。ジムノペディの気だるい旋律が雰囲気を盛り上げる。POVを徹底すれば、1つの場面を複数の視点で検証するおもしろさを表現できたかもしれないが、チト難しいか。

ちょこちょこ不満もあるが、おおむね完成度が高いドラマ化だった。クリスティの回想の殺人ものはいくつもあるが、本作が頂点だな。

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五匹の子豚 / 名探偵ポワロ #50 (デビット・スーシェ主演)