そして誰もいなくなった (ソビエト) Desyat negrityat, Десять негритят
1987年 外国映画 3ツ星 推理 殺人鬼 @アガサ・クリスティヴェラ、かわいい
ソビエト連邦で制作された「そして誰もいなくなった」。ロシア人の役者が、ロシア語で会話しているが、登場人物の名前や経歴はオリジナルに準じる。罪状や数え唄も変わらない。もっとソビエト風にアレンジされていると思っていた。
いちばん戸惑うのは、《家庭教師》ヴェラ・クレイソーンがあどけない美少女だってこと。序盤は目立たないが、死体を見てけらけら笑ったり、いかつい《大尉》とくっつくなど、目を離せなくなっていく。
残された2人は、海へ降りる階段で対峙する。波が荒くて、流されないかハラハラする。たっぷり濡れたヴェラの眼差しが印象的。ラストは小説版。さいわいなことに、彼女は黒幕の存在に気づかなかったが、やはり後味が悪い。
ロケ地となったスワローズ・ネスト、およびヴォロンツォーフ宮殿はきわめて豪奢。調度品も美しく、全体的に明るい。孤島に建てられたように見えないが、ほかの映像作品にない雰囲気があった。
これ1本でロシア映画の傾向を語ることはできないが、見慣れない演出が多い。回想シーンのモノクロフィルタが好き。アフリカの原住民に沼から襲ってくる悪夢はヤリスギ。雨の窓を叩くベアトリスなど、ホラー風味の演出もある。
おもしろいかと問われると微妙だが、「そして誰もいなくなった」のロシア版として見ると楽しめた。
アガサ・クリスティ | |
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ポワロ | |
デビット・スーシェ (David Suchet) | |
ピーター・ユスティノフ (Peter Ustinov) | |
声:里見浩太朗
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ミス・マープル | |
マーガレット・ラザフォード | |
アンジェラ・ランズベリー | |
ヘレン・ヘイズ | |
ジョーン・ヒクソン | |
ジェラルディン・マクイーワン | |
ジュリア・マッケンジー | |
声:八千草薫
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ゆっくり文庫 | |
奥さまは名探偵 | |
ほか | |
検察側の証人 | |
そして誰もいなくなった | |
ほか |