バートラム・ホテルにて / アガサ・クリスティーのミス・マープル (S3E1) Agatha Christie's Marple: At Bertram's Hotel
2007年 海外ドラマ 3ツ星 探偵 @アガサ・クリスティ時代が変わっていくというテーマ
あらすじ
マープルさんは、少女の頃宿泊したバートラム・ホテルを訪ねる。当時とまったく変わらないバートラム・ホテルは、今も活気にあふれていた。マープルさんは若き友人セリーナと会い、彼女から、亡き大富豪リチャード・ブレイク卿の遺言状読み上げが行われることを聞く。
(c) ITV PLC (c) ITV UK / Film Afrika Worldwide
登場人物が多く、複数の事件が並行するため、非常にわかりにくい。ヒクソン版を見てるのに混乱してしまった。しかし本作の見どころは「もう1人のジェーン」だろう。クライマックスの謎解きでは、マープルさんと競うように推理を披露しつつも、師を立てるところは立てた。ちょっとヤリスギだ。私が宿泊客なら、眼前で繰り広げられる寸劇に唖然としたことだろう。さいわい私はドラマの視聴者なので楽しめた。
重要なのは事件ではなく、2人のジェーンの対比だ。ラスト、ホテルメイドのジェーンはバード警部補からプロポーズを受け、職を辞し、女性警察官を目指すという夢を語る。
「そうね、私があなたくらいのころは、そんなこと考えられなかったわ。でも、憧れてた。時代は変わっていくのよ。きっといい方へ。どうぞがんばって」
ジェーンと声をかけられ2人同時に振り向くが、呼ばれたのは若いジェーン。なんというか、切ないシーンだった。
「どうしたらあなたのようになれるのかしら」
「年を取ればいいのよ」
若さを尊ぶだけじゃないところがいいね。
バートラム・ホテルの雰囲気は、マープルさんが少女時代に訪れた時と変わっていなかった。マープルさんはそれを不自然に思い、事件が起こる前から調査を開始する。第二次世界大戦前と同じサービスを提供することは、そんなに不自然なんだろうか? ヒクソン版を見たときは奇妙に感じたことが、マクイーワン版で解消された。
アガサ・クリスティ | |
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ポワロ | |
デビット・スーシェ (David Suchet) | |
ピーター・ユスティノフ (Peter Ustinov) | |
声:里見浩太朗
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ミス・マープル | |
マーガレット・ラザフォード | |
アンジェラ・ランズベリー | |
ヘレン・ヘイズ | |
ジョーン・ヒクソン | |
ジェラルディン・マクイーワン | |
ジュリア・マッケンジー | |
声:八千草薫
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ゆっくり文庫 | |
奥さまは名探偵 | |
ほか | |
検察側の証人 | |
そして誰もいなくなった | |
ほか |