そして誰もいなくなった (ピーター・コリンソン監督) Ein unbekannter rechnet ab
1974年 外国映画 4ツ星 密室 探偵 推理 殺人鬼 @アガサ・クリスティほどよく同情できない被害者たち
私が最初に見た「そして誰もいなくなった」の映画。原作の舞台が砂漠でないことも、あとで知った。
ビジュアル的に、ロンバードが主人公なのはわかるが、探偵のような賢さも、集団を統率するリーダーシップもない。ヒロインである秘書も美しいが、殺人者として見てしまう。そんな2人が急接近するのは映画のお約束だが、状況的に不自然であり、また滑稽に見える。ほかの客たち身勝手だったり、傲慢だったりするから、親近感はわかない。
なので1人、また1人と殺されても悲劇性はなく、むしろオーエンによる見立て殺人が完成するところを見たいと思ってしまう。まるで観客は、安全な高みから閉ざされた宮殿をのぞき見ているようだ。
テーマ曲がなんとも言いようのない気持ちにしてくれる。この感覚は楽しい。
そして観客はラストに衝撃を受ける。それは邪悪な殺人犯を駆逐した喜びではなく、馬鹿な若者にせっかくの計画を邪魔された無念であった。うん、やっぱりこの映画は好きだわぁ。
アガサ・クリスティ | |
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ポワロ | |
デビット・スーシェ (David Suchet) | |
ピーター・ユスティノフ (Peter Ustinov) | |
声:里見浩太朗
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ミス・マープル | |
マーガレット・ラザフォード | |
アンジェラ・ランズベリー | |
ヘレン・ヘイズ | |
ジョーン・ヒクソン | |
ジェラルディン・マクイーワン | |
ジュリア・マッケンジー | |
声:八千草薫
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ゆっくり文庫 | |
奥さまは名探偵 | |
ほか | |
検察側の証人 | |
そして誰もいなくなった | |
ほか |