レビュー  2004年07月04日  に発表された 

アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル (全39話)
Agatha Christie's Great Detectives Poirot and Marple

3ツ星

なぜ大物俳優を使ったのか?

ポワロシリーズから短編4本、長編8本、ミス・マープルシリーズから短編6本、長編2本、合計25話のアニメ化。期待に反して、ポワロとマープルが直接会うことはなく、メイベルというオリジナルキャラクターが相互を行き来する。作者(アガサ・クリスティー)でも共演できなかった2人だから、まぁ、無理なのはわかっていたが、それでもやっぱり共演シーンを見たかったよね。

どのエピソードもほんわかムードに丸められており、安心して視聴できるが、その分、印象に残らない。本作に限らずミステリードラマ全般に言える不満点だが、「なぜだろう?」と思う前に謎解きが始まったり、謎解きによって浮かび上がる人間性がさらりと流されるため、カタルシスがない。

難点の1つは、大物俳優を多数起用したこと。声の演技に慣れてないのか、やる気がないのか、ひどい棒読みにめまいを起こす。さっぱり感情移入できない。こういうアニメの端役から注目される声優も多いのだから、食うに困らない大物たちの遊び場にしてほしくなかった。

もう1つの難点はメイベルだ。16歳で探偵になりたいと言って女学校を飛び出し、ポワロの世話になるなんて、ふざけてる。ストーリーへの関与も少ない。しかし本職の声優さんがやっているから、雰囲気はばっちり。ノースリーブのメイベルがくるりとまわるオープニングは、このアニメのイメージを決定づけている。

メイベルは許してもいいが、人語を解するアヒルのオリバー、てめぇは許さねぇ。簡単なお使いを果たし、メイドとして潜入するときに同行させても文句を言われない。どうしてミステリーに、こんな奇っ怪な生物が紛れ込んでいるのか! もうね、何をか言わんや。

アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル
# サブタイトル
1 P グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件
2 P 安マンションの謎
3 M 風変わりな遺言
4 M 申し分のないメイド
5-8 P ABC殺人事件 (4)
9-10 P 総理大臣の失踪 (2)
11-12 P エジプト墳墓の謎 (2)
13 M 巻尺殺人事件
14 M 金塊事件
15 M 青いゼラニウム
16-18 P エンドハウス怪事件 (3)
19-20 P クリスマスプディングの冒険 (2)
21-25 M パディントン発4時50分 (4)
25-26 P プリマス行き急行列車 (2)
27 M 動機と機会
28-29 P 消えた料理人 (2)
30-33 M スリーピングマーダー (4)
34 P 二十四羽の黒つぐみ
35 P ダブンハイム失踪事件
36-39 P 雲の中の死 (4)

【ゆっくり文庫】

「まじめに作れ!」という憤りから、【ゆっくり文庫】でミス・マープルを作ることになった。オリジナルキャラを交え、かなり翻案している。原作ファンにこそ見てもらいたい。

【ゆっくり文庫】クリスティ「完璧なメイド」

【ゆっくり文庫】クリスティ「動機と機会」

【ゆっくり文庫】クリスティ「青いゼラニウム」

【ゆっくり文庫】クリスティ「ポケットにライ麦を」(全3話)

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アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル (全39話)