青列車の秘密 / 名探偵ポワロ #54 (デビット・スーシェ主演) The Mystery of the Blue Train / Agatha Christie's Poirot #54
2006年 海外ドラマ 2ツ星 探偵 推理 @アガサ・クリスティやはり物足りない
「青列車」ってなにかと思ったら「ブルートレイン」か。日本におけるブルートレインは寝台特急のこと。交通網の整備によって衰退し、2015年に廃止された。このレビューは2017年に書いているが、いまの子どもたちは「ブルートレイン」と聞いてもわからないから、「青列車」でいいかもしれない。「ブルートレイン殺人事件」じゃ、異国情緒もない。
「青列車の秘密」は「プリマス行き急行列車」を下敷きに書かれたそうだが、ドラマはいろいろ再構築されており、謎解きを聞くまで共通点がわからない。つまり、すべての登場人物が等しく疑わしい、いつもの殺人事件になっている。
走行中の列車で殺人事件が起こるが、「オリエント急行殺人事件」のように車内で完結するわけじゃなく、もどかしい印象を受ける。疑わしい演出をてんこ盛りにするより、時刻表と地図、車内の見取り図を出して、理詰めで推理してほしかった。
ポワロの動きは緩慢で、どこに居ても反応がにぶい気がする。また、犯人に人質を取られてしまう展開も情けない。イギリスの犯人は抵抗しないことが多いから、つい油断してしまったか。犯人を「最高の宝石泥棒」とたたえ、「つまらない殺人鬼になるな」と説得するのはよかった。
ま、そんなところ。
アガサ・クリスティ | |
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ポワロ | |
デビット・スーシェ (David Suchet) | |
ピーター・ユスティノフ (Peter Ustinov) | |
声:里見浩太朗
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ミス・マープル | |
マーガレット・ラザフォード | |
アンジェラ・ランズベリー | |
ヘレン・ヘイズ | |
ジョーン・ヒクソン | |
ジェラルディン・マクイーワン | |
ジュリア・マッケンジー | |
声:八千草薫
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ゆっくり文庫 | |
奥さまは名探偵 | |
ほか | |
検察側の証人 | |
そして誰もいなくなった | |
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