レビュー  2009年09月13日  に発表された 

殺人は容易だ / アガサ・クリスティーのミス・マープル (S4E2)
Agatha Christie's Marple: Murder is Easy

2ツ星

「テストをやり終えた気分」

あらすじ

マープルさんは列車で老婦人ラヴィニア・ピンカートンと出会う。彼女は地元の村で起こった毒キノコ事件や、毒吸引事件の2件の事件を殺人事件と判断し、それをこれからロンドン警視庁に通報に行くと言う。

(c) ITV PLC  (c) ITV UK / Film Afrika Worldwide

ノン・シリーズより。マープルさんはラヴィニアとの関係を聞かれても、決して嘘はつかず、「忘れちゃった」とごまかす。嘘の怖さを知っているようで興味深かった。その後の見どころは図書館で、警官の尋問を監督するシーン。それぞれの証言を重ねあわせ、矛盾を見つけようとしたが、登場人物が多すぎて無理だった。

クライマックスは2度見ると意味が変わる。オノリアはマープルさんに追求されるまで、いけしゃあしゃあと嘘をつく。恐ろしいほどの演技力だ。そのくせ、しゃべりだすと止まらない。レイプされたこと、弟や秘密を知った人たちを無残に殺していったこと、産まれた子を川に流したこと。毒マスクに穴を開けるとか、猫の膿を傷口につけて敗血症にするとか、手口が陰惨だ。
果たして遺族の前で話させるべき内容だろうか? 村人からの信頼は失われ、「悪魔」と罵られるが、それでだれが救われる? 本人にとってもつらいことだ。マープルさんの目論見がわからない。

本来の主人公である元刑事ルーク・フィッツウィリアムを演じるのは、翌年の『SHERLOCK』(2010)で脚光を浴びるベネディクト・カンバーバッチ。髪が短く、さっぱりした印象。マープルさんの不自然さを見抜くが、敬意を払いパートナーになる展開はよかった。アメリカ女性を追いかけていくラストも清々しい。ミステリーに恋愛を挟むのはアリキタリだけど、陰鬱な空気が吹き飛ぶのでありがたい。

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殺人は容易だ / アガサ・クリスティーのミス・マープル (S4E2)