レビュー  1990年09月16日  に発表された 

スタイルズ荘の怪事件 / 名探偵ポワロ #20 (デビット・スーシェ主演)
The Mysterious Affair at Styles / Agatha Christie's Poirot #20 100th Anniversary Special

3ツ星

これぞ「秩序と方法」

「名探偵ポワロ」シリーズ2本目の長編。『スタイルズ荘』はアガサ・クリスティの処女作であり、エルキュール・ポワロの初登場作品である。またスタイルズ荘はポワロ最終作「カーテン」の舞台にもなるため、ファン必見のエピソード。言い換えると、スタッフは必ず撮影しなければならない1本で、これを早い段階で手がけてくれたことは本当にうれしい。ポワロもヘイスティングスも、それにジャップ警部も若々しい。グラナダテレビの「シャーロック・ホームズ」では、「緋色の研究」は映像化されなかったしね。

本作で印象に残るのは、アルフレッドの言いようのない風貌と、エヴィの声(野沢雅子)。当初は目立ち過ぎと思っていたが、終わってみれば納得の配役だった。いいね。トリックも練り込まれていて、まず怪しまれるアルフレッド、次に疑わしいジョン、ちらほら不審なローレンスと、視聴者を飽きさせない。ポワロが「秩序と方法」でヒントを見つけ、関係者全員を集めて謎解きするのも痛快。ヘイスティングスは大切な友人として扱われ、ジャップ警部もポワロに信頼を寄せている。ミス・レモンは登場しないが、ポワロのスターターキットといえるだろう。エンディングも素晴らしい。

ヘ「でも、ぼくには女性はわからない」
ポ「元気をお出しなさい、モナミ。
  そのうち、この嫌な戦争が終わったら、また一緒に仕事をしましょう。
  ポワロがいろいろ教えてあげますよ」

第一次世界大戦勃発時のヨーロッパ情勢については、別途、自分で調べなければならない。原作の執筆時はもちろん、ドラマが制作されたときも、ことさら説明する必要はなかったのだろう。自分で調べることで、世界史を楽しめるようになる。これも、本作から受けたよい影響だった。


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スタイルズ荘の怪事件 / 名探偵ポワロ #20 (デビット・スーシェ主演)