スキップ機能はゲームに進化をもたらすか?

2009年 娯楽 ゲーム
スキップ機能はゲームに進化をもたらすか?

超・久々に対戦格闘ゲームをやったのさ。

『タツノコ vs CAPCOM』というゲームなんだけど、レバーをガチャガチャしているだけで、ラスボスまで勝ち進めてしまった。私が上手なのではなく、ゲームが簡単すぎるのだ。しかも私は中盤までコマンドを間違えていた。入力を間違えても、意図した技が出るのだから、すごいね。
ラスボスには負けてしまったが、コンティニューはしなかった。「こんちくしょー! 絶対に勝ってやる!」とは思わなかったからだ。思えば、ぜんぜん勝てない豪鬼には大金をつぎ込んだっけ。

ニュースによると、任天堂は難しいところを飛ばせる「スキップ機能」を導入するそうだ。

スキップ機能を使うと、難易度の高い場面を自動的にクリアしてもらえる。ヒント表示やイージーモードではなく、CPUが勝手に解いてくれるんだって。行き詰まりによるゲーム離れを防止することが目的らしいが、むしろ逆効果ではないだろうか?

難しいところを飛ばせるなら、まじめに努力する必要はなくなる。しかし努力して乗り越えるからこそ楽しいのであって、難しさがゼロならゲームとしての楽しみもゼロになる。ぼんやりテレビを見ているのと変わらない
もちろん、ボタンを押すだけのゲームにも存在意義はあるが、進化の方向性としては間違っているように思う。

好意的に解釈すれば、スキップ機能を導入することで、ゲームはより難しく作れるようになるかもしれない。これまでのゲームは、誰でもクリアできることが条件だったので、難易度を低く設定せざるをえなかった。しかしスキップ機能があれば、まじめに挑戦する人と、そうでない人の両方をターゲットにできる。

しかし人は易きに流れる生き物だ。
そういう意味では、プレイヤーより、クリエイターの方が心配だ。スキップ機能に甘えて、努力によって突破できない難関を設置したり、バランス調整がいい加減にならないことを祈るばかりだ。


任天堂が初心者向けにゲームの難しい部分をスキップできる機能を搭載へ
https://news.mixi.jp/view_news.pl?id=889514&media_id=49