イタリア料理10の掟から日本を振り返る

2013年 生活 健康
イタリア料理10の掟から日本を振り返る

 すっかり日本に定着したイタリア料理だが、日本人向けにカスタマイズされていることは予想できる。ナポリタンやドリアは日本発祥だしね。本場がイイとはかぎらないが、どのくらい異なるかは興味がある。

外国人向け「イタリア料理10の掟」

 イタリア北部の都市パルマにあるフードアカデミー「Academia Barilla」が、外国人向けのイタリア料理に関する10の掟を発表した。下記の紹介記事がおもしろい。掟を書き出してみよう。

イタリア料理10の掟
  1. パスタとリゾットをサイドディッシュ(添え物)にしてはならない。これは、冒涜的な行為だ
  2. イタリア料理に、鳥肉を使ったパスタメニューはない
  3. イタリアのレストランに、赤と白のチェック柄のテーブルクロスを使っているレストランなどない
  4. パスタを茹でるときに、油を入れてはいけない。油は、パスタの水を切った後に入れるものだ
  5. 正しいボロネーゼパスタには、スパゲティではなく、タリアテッレを使う
  6. エスプレッソは、食事の後に飲むもの。カプチーノは朝食時に飲むもの
  7. 「フェットチーネ・アルフレッド」という料理は、イタリアにはない
  8. 「シーザーサラダ」というメニューを知るイタリア人はほとんどいない
  9. トマトケチャップ、トマトソースをパスタにかけてはいけない
  10. イタリア料理の伝統に敬意を払って欲しい

イタリア料理を大事な人と一緒に食べて欲しい。 それが人生の意味であり、家族を愛するということの意味だからだ。

 最後のメッセージがおもしろい。たぶん、ナポリタンをハンバーグの添え物にすることより、本場ボロネーゼをひとりで食べる方が冒涜的なんだろうな。禁則事項は耳に痛いが、こういう理念は心に響く。

外国人向け「日本料理10の掟」は?

 日本料理はどうだろう? 日本料理も世界中で食べられているが、変なアレンジが多いらしい。「あれはおかしい」「これはダメ」と指摘するのは簡単だけど、外国人がよくやるまちがいを10個にまとめ、メッセージ(理念)を添えるのは難しい。

 おまけに日本料理は柔軟で、おかしなアレンジも平気で取り込んでしまう。
 ちなみにカリフォルニア・ロールは日本人が考案したが、アメリカと日本で味付けが異なるそうだ。つまりアメリカ人向けにアレンジしたものを、さらに日本人向けにアレンジしているわけだ。厳密な日本料理ではないが、なにかしらの理念はありそう。

 「日本食文化検定」という民間検定はるけど、外国人向けじゃない。7年後にオリンピックがあるから、外国人の視点で日本文化をまとめる動きがあっていい。私も日本料理を知っているとは言えないので、だれか、まとめてくれないかな。

 あれこれ考えると、外国人向け「イタリア料理10の掟」の着眼点はすごいと思う。