トランス・ワールド Enter Nowhere

2011年 外国映画 4ツ星 タイムトラベル 密室

いい感じの《開けた密室》。

ストーリー

3人の男女が見知らぬ森の小屋で出会う。森から出ることができない。3人はそれぞれ異なるところ、通じるところを見つける。

低予算で制作されたらしい。なるほどセットも小道具も、特殊効果も最小限。しかしスジが通っている。演技・演出もよい。最後に「金庫の中身」という謎が残ったが、あれは明かさずともよいだろう。

生まれの不幸は確かにある。たいていの場合、当人の努力じゃどうしようもない。この映画のような奇跡が、そうそう起こるわけじゃない。だから、不幸な身の上の人の希望にはならないが、幸福に暮らしている人への警句になる。
自分と彼らの差は、特権ではないのだ。

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