[Edit]
[レビュー1989年08月09日に発表された 

アビス 完全版

The Abyss Special Edition

深海に至る171分の道のり

宇宙人が地球の外ではなく、深海で息を潜めている設定はおもしろい。しかし本筋に至るまでの道のりがあまりに長い。そのくせ終盤は一気呵成で、あれこれ考えるいとまを与えない。
本作の宇宙人はモンスターではなく、隣人でもなく、神格化されている。人類に幻滅した人が、人類外に希望を求める気持ちはわかるが、いささか冷静さを欠いている。神を恐れたり、否定する人物がほしかったが、それをやっちゃうと10倍の尺が必要になりそうだ。

驚きの映像体験は時間の経過とともに風化していく。残るのは人間ドラマだけ。奥さんとヨリをもどしたり、自己犠牲の美談は、あまり心に響かない。そもそも本筋に関係ない。奥さんとの和解と宇宙人との共感が連動しているとおもしろかったと思う。

Share

Next