レビュー  2014年05月30日  に発表された 

マレフィセント
Maleficent

3ツ星

いよいよ男不要の時代か

ディズニーの『眠れる森の美女』(1959)は見てるけど、マレフィセントの名前なんてすっかり忘れてた。ヒガミから赤ん坊を呪った魔女を主役に据えて大丈夫かいなと思っていたが、マレフィセントの悲しみ、変化がわかりやすく描かれており、意外と楽しめた。ディアヴァル(カラスの手下)がいい味出してる。

気になるのは、王子のキスに価値がないこと。『プリンセスと魔法のキス』(2009)、『メリダとおそろしの森』(2012)、『アナと雪の女王』(2014)と、男を不要とする童話が増えている。女性の自立や姉妹愛に異議を唱える気はないが、これでいいのかなぁと思ってしまう。

ステファン王の愛は、もうちょい掘り下げてほしかった。彼はマレフィセントを殺せるのに、翼をむしりとるだけで見逃した。そしてマレフィセントの憎しみを知るや、妻子そっちのけで準備した。16年も想いつづけるなんて、並大抵の「愛」じゃない。ステファンは王でありながら、みずからマレフィセントと対決した。あるいはマレフィセントに殺されることで、罪を贖うつもりだったのかもしれない。だのにマレフィセントは完全無視。あんな事故死じゃ王も浮かばれないよ。

ステファン少年は貧しく、城で暮らすことを夢見ていた。彼には彼の事情があったにちがいない。たとえば病死した母親と約束していたとか。そうした部分を描くと深みは増すが、痛快さは失われる。「描かない」という選択は責められないが、個人的にはもったいない。

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