[報道・教養] NHKスペシャル「862兆円 借金はこうして膨らんだ」 / 国民と官僚と政治家
2010年 政治・経済 NHK 報道・教養 政治NHKスペシャル「862兆円 借金はこうして膨らんだ」を見た。
国民が「高福祉・低負担」を求めるが、成長期が過ぎればカネが足りなくなり、官僚は「麻薬」と戒めていた赤字国債に手を出してしまう。国民をあおり、官僚に指示したのは政治家だ。案の定、赤字国債の発行は止まらず、先進国で最大の借金国に。赤ん坊から老人まで、国民1人あたり700万の負担だって。すさまじい。
インタビューを受けた官僚や政治家は、当時を振り返って述懐する。
「あのときは、あぁするしかなかった」
まぁ、そう言うしかないよな。
うまくインフラを整備すれば、高福祉・低負担も夢ではないが、いまはもう夢だ。これからは、低福祉・高負担しかないのか。だが、公共事業を止められない政府に、福祉を切り詰められるだろうか。もちろん増税もできない。
問題の先送りはつづく。破綻するまで。恐ろしい話だ。
番組は官僚サイドの視点で描かれているので、政治家の横暴が目についた。あれもこれもと要求する政治家たちは、どうしようもない存在に見えた。
◎
チャンネルを変えると、次年度予算のニュースで流れていた。
官僚は、事業仕分けで廃止された事業を、名前を変えたり、中身をちょびっと変えて、こっそり復活させようとしていたらしい。あの手この手で事業を存続させようとする官僚たちにうんざりする。
民主党の事業仕分けが適切かどうかはわからない。わかるのは、専門家である官僚だけだ。「必要な事業なのに、無理解な民主党に削られた(なんとかしなければ)」
という意見も説得力はあるが、官僚は天下りのために無駄を増やす傾向があるから信用できない。
そんな官僚を仕切れるのは政治家だけだが、政治家は選挙のためにうそをつくから困る。
そして政治家を選ぶ国民は、細かいところや先のことを考えられない。
どんどん大きくなっていく借金。ほんと、どうなっちゃうの?
あぁ、こんなことに戦々恐々としたくないのに。
■仕分け無視・軽視に順守「勧告」60事業
(読売新聞 - 11月09日 03:04)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1400558&media_id=20