[報道・教養] NHK地球ドラマチック「飛べ 太陽の翼 ソーラー飛行機 大空に舞う」 / 現代の冒険家たち

2011年 科技 NHK 報道・教養 省エネ
[報道・教養] NHK地球ドラマチック「飛べ 太陽の翼 ソーラー飛行機 大空に舞う」 / 現代の冒険家たち

 NHK地球ドラマチック「飛べ 太陽の翼 -ソーラー飛行機 大空に舞う-」がおもしろかった。

 スイス人の冒険家、ベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)は、ソーラープレーンによる無着陸世界一周飛行を計画した。そのテストとして、一昼夜の飛行にチャレンジする。昼に発電した電力を蓄えて、夜もずっと飛びつづけられるか?
 結果、26時間の飛行に成功し、計画は大きく前進する。次は2013~2014年、無着陸大西洋横断にチャレンジするそうだ。
 この番組で驚いた点は2つある。

半永久的に空の上 - ソーラープレーン

 太陽エネルギーを動力源とし、半永久的に飛べる飛行機が、もう実現できていたとは! しかも人間を乗せて飛びつづけるんだ。すごいよね。
 このまま進化すれば、成層圏プラットフォームも夢じゃない!
 ソーラープレーンはその性質上、無人化した方が効率的だ。しかし現段階では人間による操縦が不可欠らしい。無人と有人を繰り返すことで、システムが進化していくわけだ。

現代の冒険家たち

 ベルトラン氏は冒険家の家系で、祖父は気球による高度記録を、父は有人潜水深度記録を達成している。ベルトラン氏も、気球による初の無着陸世界一周飛行を成し遂げている。そんなベルトラン氏が呼びかけたからこそ、多くの協力者が集まったのだろう。
 まず冒険家たちが道を拓いて、そのあとに人々がつづく。現代にも冒険家は必要なんだ。そう思うと、ぶるるっと興奮した。

 そういえば昨年10月、米Googleは自動車用自動運転システムを開発中であると発表した。すでに公道で走行テストしている。もちろん安全のため、人が乗っている。こうした有人テストなしに完全無人化はあり得ない。

 技術は着々と進歩している。つまり人間が、前に進めているんだ。