君は僕に似ている
2006年 哲学 考え事もっとも嫌いなタイプは、どこか自分に似ていると思う。
友人Yはドライブが趣味。
なので、交通マナーを守らないヤツが大嫌い。
「周囲の流れが見えない低能どもに車を与えるな!」
と、いつも憤慨している。
しかし……と私は思う。
今の職業に就いていなければ、Yもそーゆー人間になっていたように見える。
友人K子は既婚者。
そんな彼女は、ちゃらちゃらした女が大嫌い。
「男の歓心をひこうとする女は駄目よねぇー!」
と、辛辣なことを言う。
しかし……と私は思う。
結婚していなければ、K子もそーゆー人間になっていたように見える。
◎
「あなたが嫌いなタイプは?」
その答えは、自分がなりそうだった“もう1人の自分”かもしれない。
自分がならなかったからこそ、そうなってしまったヤツが嫌いなのだ。
ちょっと合わないヤツは、まるっきり自分とはちがう。
もっとも嫌いなヤツは、あんがい自分と共通点が多い。
まぁ、だからといって、嫌いなタイプと仲良くできるとは思わないけどね。