セカイ系の世界

2006年 娯楽 アニメ マンガ 考察
セカイ系の世界

友人から借りて読んだ漫画にショックを受けている。

……もうね、なんと言っていいのか。
ひとことで言うならエログロだった。
かわいい女の子(エロ)と残虐シーン(グロ)が明滅を繰り返すので、頭がおかしくなりそうだった。そして最期は地球全滅。わけがわからない。

あとで知ったことだが、こうした作品は「セカイ系」と呼ばれるらしい。

セカイ系の特徴は下記の通り。

  • 主人公は救世主である
  • 社会や国家などの第三者は物語に介在しない
  • きわめて個人的な葛藤が、そのまま世界の命運を左右する

おおむね、こんな物語になる。

……ボクはふつうの高校生。
キミと出会って、強大なパワーをもらった。
このパワーで世界を守れ、世界を変えろと期待されるが、よくわからない。
わかるのはキミのことだけ。キミがいるから、ボクは戦える。
でも、そんなキミも死んでしまった。
だからボクは、世界を破壊する……

セカイ系の作品は、けっこうウケているらしい。
私が読んだ作品もアニメ化されていた。
珍種として存在するのはいいけど、雨後の竹の子のように量産されるのはどうかと思う。R15指定にすべき内容だが、15歳以下でなければこんな物語を喜ばないだろう。

でも、ひょっとして……大人にもウケているのだろうか?

なんの努力も裏付けもないままに救世主。
キミとボクしかいないセカイ。
望みが叶わないなら、壊してしまえ。

私が思っていた以上に、今の世の中はアブナイのかもしれない。