漫画に埋もれる

2008年 娯楽 マンガ 考察
漫画に埋もれる

友人から大量の漫画を借りてきた。

前々から読みたかったものばかりなので、一気に読んでいる。これだけ量があると体力も精神力も使う。これも日記の更新が滞った遠因の1つだ。

この十年で、私は漫画を読まなくなった。きらいになったわけではない。世に出回る漫画が多すぎて、ついていけなくなったのだ。期待した漫画が休載したり、路線変更して悲しい思いをするのも避けたい。なので漫画は連載終了して、それなりに評価されている作品を読めばいいやと思うようになった。

さておき最近の漫画はやたら長期化する傾向があるね。最初はテンポがいいのに、話がわき道にそれたまま、何巻も本筋に戻ってこなくなる。見開きが増えて、イメージ映像が増えて、どんでん返しの繰り返し。個々のエピソードはおもしろいけど、まとめ読みするとつらい。

毎週読んでいれば、疲れることはないのかな?
あるいは単行本ごとに数ヶ月のブランクがあれば、興奮を維持できるのかな?

奇妙な話だが、そもそも漫画は毎週おもしろくないと連載できないわけで、つまり毎週少しずつ読む人がいちばん楽しめるように工夫されている。私のようにまとめ読みする人は想定ターゲット外なんだろうな。

何十冊もある単行本を見ると、(貸してくれた友人には悪いが)よく買うなぁと思ってしまう。単行本は少しずつ、何巻で終わるかわからないからこそ売れるんだな。やがて本人も、おもしろいから買うのか、意地で買うのかわからなくなるらしい。出版社も商売上手だな。

しょせん漫画は娯楽。どんどん生産され、どんどん消費されていく。それだけのこと。

大量の漫画に埋もれて、ちょっと寂しい気持ちになった。