Google Body Browser登場 / 内なる小宇宙・人体へ

2010年 科技 Google Webサービス ブラウザ事情
Google Body Browser登場 / 内なる小宇宙・人体へ

 12月16日、米Googleが実験的機能「Google Body Browser」を公開した。

 その名のとおり、3Dの人体模型をブラウザで閲覧できるようにしたもの(Google Chromeの最新β版が必要)。Google MapやEarthでお馴染みにコントローラーがつくので、直感的に使える。左下の見慣れぬスライダーは、皮膚、筋肉、骨、臓器、血流、神経の透過度。各系統のスケスケ具合を個別に設定できる。

 Google Body Browser

 3D技術的には、決して目新しいものじゃないが、この手軽さは素晴らしい。私の妹は整体術を学んでいたので、実家には1分の1サイズの骨格模型があるのだが……大きいし、不気味だし、邪魔だ。値段は知らないけど、安くはないだろう。臓器や神経の流れがわかるモデルは、さらに複雑で、高価になるだろう。
 もちろん、施術者にとっては実際に手で触れることに意義があるため、そうした模型がすべてデジタルに置き換わるとは思わない。しかし専門家でない人にとっては、手軽に、無料でアクセスできる人体模型はありがたい

 やがて、Googleマップで地点を教えるように、「ここが患部です」とURLで伝えられるようになるだろう。医療系サイトに貼り付けられるかもしれない。体調や病状を反映できると、さらに便利だ。
 これまで3Dや人体の専門家だけが見ていた世界が、広く一般に開放されようとしている。そう思うと、ワクワクするね。

 そして、Googleはすごいな、と感心させられる。
 Googleは人体の専門家ではない。ただツールを使って閲覧できる世界を広げているだけだ。マップ地球天球火星、そして人体。この仕組みを使えば、建物や分子構造ブラウザーも手が届く。

 たとえばGoogleマップがなかったころ、ひとに地点を教えるのは大変だった。地図を描ける人しかできなかったことを、今はみんなが当たり前のようにやっている。
 今はないけど、あると便利なものを作ってる。なかなかできることじゃない。


Webブラウザで人体の神秘も探査、Googleが「Body Browser」公開
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